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ここでは、アドラー心理学の特徴とアドラー心理学を取り入れたコーチングの効果を解説しています。
アドラー心理学(=個人心理学)は、オーストリア出身の精神科医・心理学者であるアルフレッド・アドラーが創始した心理学の理論です。アルフレッド・アドラーは、S.フロイト、C.G.ユングと並び心理学の三大巨匠に数えられます。
アドラー心理学では、人間を分割できない全体として捉えます。つまり、諸要素の集合体とは考えないのです。したがって、意識・無意識、理性・感情などの対立は認めません。人間全体として目的に向かうと考えられます。
個人の行動は過去の原因によって決められるものではなく、未来の目的によって選択していると考えます。例えば、友人から無視されて人づきあいが苦手になった場合、「嫌な思いをしたから人づきあいが苦手になった」ではなく「嫌な思いをしないため人づきあいをしなくなった」と捉えます。別の角度から見ると、自分の選択で未来の行動を変えられると考えることもできます。
自分が責任を負うべき課題と他人が責任を負うべき課題を明確に区別する点も特徴です。他人の課題に踏み込まず、自分の課題に他人を踏み込ませず、それぞれが責任を負うべき課題に集中します。一方で、他者に関心をもち援助することも重視しています。
アドラー心理学では、客観的に認識される事実よりも、これに対する個人の主観的な認知システムを重視します。個人の主観的な認知システムは、それぞれの個人が自分の好きなように世界を見ているシステムといえるでしょう。それぞれの個人は「自分にとって」正しい世界を見ていると考えられます。
人間は社会に埋め込まれた社会的動物と考えられます。1人では生きられず、個人の行動は対人関係に影響を及ぼします。したがって、アドラー心理学では、問題を引き起こす心の中の何か(精神内界)よりも個人とその相手の人間関係に焦点を当てます。
アドラー心理学では、誰もが目的へ向かおうとする欲求を内在していると考えます。しかし、実生活でさまざまな課題と直面し、これに囚われて目的を見失うケースが少なくありません。アドラー心理学を活用したコーチングでは、困難を乗り越えるための活力を与える「勇気づけ」を行います。目的達成をサポートできる可能性があります。
また、自己受容・他者信頼・貢献感に焦点を当ててコミュニケーションを図り、自分の居場所があると感じられる状態(共同体感覚)へと導く点もポイントです。一部の英語コーチングでは、実際にこれらを意識したコーチングが行われています。
アドラー心理学は、全体論・目的論・仮想論などを特徴とするコーチングに多大な影響を与えた心理学の理論です。コーチングを学びたい方は、理解を深めておくとよいでしょう。
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